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ファーマウェイ定例勉強会【平成26年11月】

 今回の勉強会では、大正富医薬品(株)ご担当の方に、感染症についてご講演頂きました。下記に詳細な内容について記載します。

 

 まず、本年度の近畿圏におけるインフルエンザ発症報告状況を報告頂いた後日本臨床内科医会が毎年発行している、インフルエンザ診療マニュアルの最新版である第9版を紹介頂いた。

 この最新版において、異常言動の発現率と各ノイラミニダーゼ阻害薬との関係についての報告がなされている。

 

 1893人のインフルエンザ罹患者のうち、異常言動は13.0%に認められ、その42.1%は無治療あるいは治療前だった。

 治療後の発現で各薬剤間に発現率の差は認められなかった。以上のことより、異常言動は薬剤だけが原因となっているとは思われず、インフルエンザそのものに起因する可能性が示唆されている。

 

 次に、連日話題となっているエボラ感染症についても解説頂いた。

エボラウイルスに感染すると、221日(通常は710日)の潜伏期の後、突然の発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、咽頭痛等の症状を呈する。

 次いで、嘔吐、下痢、胸部痛、出血(吐血、下血)等の症状が現れる。

現在、エボラ出血熱に対するワクチンや特異的な治療法はないため、患者の症状に応じた治療(対症療法)を行うことになる。

 エボラウイルスは接触感染すると考えられており、症状が出ている患者の体液等(血液、分泌物、吐物・排泄物)や患者の体液等に汚染された物質(注射針など)に接触することで感染するとされている。

 

 さらに抗菌薬についても解説頂いた。

 抗菌薬の安易な使用は耐性菌を生じさせるため、本来であれば原因菌の同定後に、感受性のある抗菌薬を使用することが望ましいが、同定までに時間を要することから、実際の臨床の場ではエンピリックセラピーが多くなる。

そのため治療には適切なロジックを有することが大切となる。 

 その際、感染している臓器から原因菌をある程度推定することが出来る。

 大まかにいうと、横隔膜より上の感染症は、肺炎球菌・インフルエンザ菌・化膿連鎖球菌が、横隔膜より下の感染症は大腸菌・腸球菌が原因菌となることが多いとのこと。

 

 各系統の抗生物質・抗菌薬の特性は下記の通りとなる。

 

・ペニシリン系

 抗生物質の最初の系統である。連鎖球菌・肺炎球菌に対して第1選択となる。

 組織移行性;腎>肝>血清>肺

 排泄経路:主に尿中排泄

・セフェム系

 抗菌スペクトルが広い

 組織移行性;腎>肝>血清>肺

 排泄経路:主に尿中排泄

・マクロライド系

 肺への移行性が良く、細胞内移行性も高い。

 組織移行性;肺>肝

 排泄経路:主に胆汁排泄

・キノロン系

 効果が強く、従来入院治療が必要であった患者の外来管理を可能にした。

 組織移行性;腎>肝>肺>血清

 排泄経路:主に尿中排泄

 

最近の話題の感染症から、抗菌薬の基礎まで幅広く講演頂き、非常に有意義な勉強会となりました。

 

情報更新日:2014年11月10日
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