新着情報


ファーマウェイ定例勉強会【平成27年3月】

今回の勉強会では、武田薬品工業(株)ご担当の方に、
本年2月26日に発売となったタケキャブ錠についてご講演頂きました。
下記に詳細な内容について記載します。

タケキャブは既存のPPIとは異なるメカニズムにより胃酸分泌を抑制する、
カリウムイオン競合型アシッドブロッカー
(P-CAB:Potassium-Competitive Acid Blocker)である。

胃酸は、胃底腺にある壁細胞で生成される。
壁細胞にあるプロトンポンプは、
酸分泌刺激のない休止期には大部分が管状小胞に存在するが、
食物摂取などの分泌刺激を受け取ると、分泌細胞の膜上へ移動し、
水素イオンを分泌細管へ輸送し、胃酸を生成する。
この分泌細胞の膜上へ移動したプロトンポンプがPPIおよびP-CABのターゲットとなる。

既存のPPIは酸で活性体へ変換され、
プロトンポンプとS-S結合することがプロトンポンプを阻害するために必要であった。
また、既存のPPIは、酸性環境下では不安定であり、
分泌細管に長く留まることが出来ないため、血中薬物濃度の低下後は、
新たに分泌細管の膜上へ移動してきたプロトンポンプを阻害することが出来なかった。
さらに、既存のPPIの代謝にはCYP2C19が寄与しており、
CYP2C19には日本人において高頻度で遺伝子多型が存在するため、
効果に個人差が生じうる懸念があった。

一方、タケキャブは効果発現に酸による活性化を必要としない。
また塩基性が強く、酸性環境下でも安定なため、
分泌細管に高濃度に集積し、長時間残存する。
この性質により、血中薬物濃度の低下後に
新たに分泌細管の膜上へ移動してきたプロトンポンプも阻害することが出来る。
またタケキャブの主要代謝酵素はCYP3A4であり
CYP2C19のようには日本人において遺伝子多型が多くはないので、
効果の個人差は生じにくいと考えられる。

これらの特性により、タケキャブは既存のPPIに比べて、
速やかで優れた酸分泌抑制をばらつき少なく示すと期待されている。

実際に臨床試験でも優れた効果を示している。
逆流性食道炎初期治療における臨床試験において、
タケキャブ20mg群はタケプロン30mgと比較して
投与2週後及び8週後において優位に高い治癒率を示し、
それぞれの治癒率は90.7%および99.0%であった
(タケプロン群は81.9%および95.5%)。

また逆流性食道炎維持療法においても高い再発抑制効果を示し、
投与24週後の再発率はタケキャブ10mg群で5.1%、20mg群で2.0%であり
タケプロン15mg群16.8 %と比較して優位に低かった。

ヘリコバクター・ピロリ除菌療法において、
タケキャブ/アモキシシリン/クラリスロマイシンの併用療法は
一次除菌投与終了4週後のヘリコバクター・ピロリ除菌率において
タケプロン3剤併用療法(75.9%)と比較して優位に高い除菌率(92.6%)を示した。
また、タケキャブ/アモキシシリン/メトロニダゾールの3剤併用療法は
高い二次除菌率(98%)を示した。

タケキャブの効能・効果/用法・用量は下記の通り。

 【効能・効果】

【1回用量】

 【投与期間

胃潰瘍

1120mg

8週まで

十二指腸潰瘍

1120mg

6週まで

逆流性食道炎

(初期)

1120mg

通常4週間まで

(効果不十分の場合は8週間まで)

逆流性食道炎

(維持療法)

11

1020mg*

 

低用量アスピリン投与時

及びNSAIDs投与時における

胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制

1110mg

 

ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

1220mg

7日間

*効果不十分の場合は120mgを投与することが出来る。

 

薬価も比較的高いため(10mg 160.1円、20mg 240.2円)
投与制限を超えての処方には注意を払う必要がある。
粉砕時の安定性は確認されているが、
粉砕した薬剤の臨床上の効果は未検討とのことであった。

講演会に引き続いてのフリーディスカションでは、
OTC担当役員より、購入に結び付ける為の
お客様へのアプローチ法についてレクチャーがありました。

情報更新日:2015年03月16日
電話:06-4308-6566
メールでのお問い合わせ